恋愛模様


なんの匂いか当てようと首を傾げた時、後ろから聞きたくなかった声が聞こえた


『桐風!!!見付けたぞ!!!』


『げ……ゴリラ』


そう言えば…俺、朝の呼び出しをすっぽかしたんだった


ちょっとヤバくね?


俺は急いでゴリラから逃げる


当たり前の如く追いかけてくるゴリラ


真面目にゴリラに追いかけられてるウサギの気分だ


『追いかけてくんなよ!!』


そう叫んだ瞬間、奥の……図書室であろう扉が開いた


そこから顔を覗かせたのはさっきの真面目女


丁度いいと思った俺は女の腕を引っ張って図書室に入った


そして段々とゴリラの声が聞こえなくなってきて安心してきた時に聞こえた苦しそうな声……




『んー!!!………んん!』




ヤベ……


俺、こいつの口押さえたままじゃねぇか


俺は急いで手を離した


案の定肩で息をしている女……


一応謝っとくか


『ごめんね?大丈夫??』


俺は女の顔を覗いて言った


『はい、大丈夫です』


そんな俺を見て、目の前の女は丁寧に頭を下げる









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