妖魔05~正道~
現地に辿り着いた時には、確かに二体いますね。

一体は狸、一体は蟷螂ですね。

両方とも、人間の三倍程度の大きさがありますね。

周囲には一般人の姿はありません。

しかし、他の退魔師の方や妖魔の方がいるようです。

「おや、笹原さんじゃないですか」

制服姿の笹原さんがいますよ。

「赤城先生?」

私が来たことに驚いています。

「妖魔のあなたも参加してるとは思いませんでしたよ」

「私は保守派ですから。彼等を何とか静めて里に運ばなければなりません」

「そちらで原因は解明されているんですか?」

「いえ、まだですね。ですが、今は鎮める事が先だと思います」

「楽しめそうなんですがね」

「殺さないで下さいね」

しかし、私よりも先に動いたのはコートを着た退魔師の男性とタンクトップと迷彩柄のズボンを穿いた女性でしたね。

「おいおい、俺のナンパを邪魔したのはお前さん達か?」

タバコに火をつけて、蟷螂の爪を軽く回避しましたよ。

下で働いている退魔師の方とは一線を画していますね。

「お前さんが女の当てを用意できるとは、思えんな」

タバコを投げつけると、蟷螂さんはカマを振るい風圧で爆破させました。

「オラオラオラオラ!さっさとくたばれ!そして、私と蛍はデートするんだよ!」

狸さんの相手は女の方がしていますね。

片手にはショットガン、片手にはマシンガンを所持しており、上手い具合に撃ちはなってます。
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