★ブルーの彼方★
控え室らしい場所までやってくると、やっと振り返った。
「なぁ、あいつどこ行ったんだ?」
ガムをくちゃくちゃと噛みながら、彼は言った。
大きな鏡が並び、所狭しと楽器のケースや、ドラムのスティック、衣装などが置かれている。
「その……」
私はモヒカンの髪型をじっと見つめた。
こんなに激しいモヒカンは初めて見た。
ソフモヒなら見かけるけど。
「あいつ急に、オレらのバンドに時間譲るから、って言い出して」
「お願いです。
それ、待ってもらえないですか?」
私は彼に近づいて、必死に言った。