★ブルーの彼方★

「ちょっと、落ち着きなさい！！」



　母は目の前にやってきて言った。





　木村君との別れで、情緒不安定なのもある。



でも、何だか最近の母は、別人みたいに綺麗になって、どんどんどこか遠くに、行っちゃうような気がしてならない。



「彼にいつか、夏季も会ってほしい。



そうしたら、きっと彼の良さを分かってもらえると思うの」



　諭すように、母は言った。



「そんなのわかんないよ、絶対！」



　私は母をにらみ、言った。



「会ってもないのに、そんなこと言わないで!！」



　母も負けずに、強い口調で言った。