★ブルーの彼方★



そう私は、ただ木村君を待ってるだけだった…。



付き合ってる時も、ただ誘われるのを待ってた。



自分からデートの誘いをすることはなかった…。



いくら木村君が、忙しいとは言っても、もっと積極的になるべきだった…



もっと電話もメールもしとくべきだった…




今更気がつくなんて…




「明日、会いに行ってみる!」



 そうは言ってみたものの、約束のしようもない。




メールも携帯も、無視されてるんだから。




待ち伏せするしかない。



しかもどこに行ったらいいのかも、わからない。



いつもバンドの練習をしてるスタジオか、ライブハウスか、バイト先のコンビニか……


もしくは、家しかない。




しかも、そこにいるとも限らない。




きっとこういうのを、続けていくとストーカーとかになるんだろうな…




つか、すでにストーカーなのかな?



だって、相手は望んでないのに追いかけてる。




でもこのままずっと、もやもやしてるのも辛い…辛すぎる…



最後に一度、逢いたいっ!
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