神風

今日はダメなの。


どうしてもはずせない用事があるから。


「あっ、由那いたっ!」


昨日から花保との仲は元に戻った。


「カラオケ行かない?」


「部活は?」


黙ってしまった。


先輩と何かあったのだろう。


「今日は無理なの。」


「じゃあ、明日は?明後日は?」


「土曜日ならいいよ。遠くはいけないけど。」


あたしは自分の足に視線を向ける。


「そうだね。じゃあ、また今度。」


花保が隣を歩く。
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