神風
前進
Side由那
月はめぐり、元樹がきてから2ヶ月。
もう季節は冬。
街はクリスマスの雰囲気を漂わせている。
あたしのねんざも治った。
全力疾走すると痛むこともあるけど。
「由那、1本計るか?」
「いい。」
最近はずっとタイムを計ることを避け続けている。
前は1日に1回必ず計っていたのに。
「また計んないの?」
飛鳥が言う。
あたしは平然と
「うん。」
とだけ言った。