神風

「なんかいつもと違うね。」


いつも団体種目だったあたしには新しい感覚。


「そりゃ、どこの学校も校内で予選があっただろうし、緊張感たっぷりだもんな負けねーよな?」


「もちろん。ばかにしないでよね。練習時間はみんなより短いけど、真面目にやってたんだから。」


「はいはい。そろそろスタンバイだと思うよ。リラックスして走れ。」


最後の助言を胸にあたしはライと別れた。


今さら緊張してきた。


ドキドキ…


バクバクって言うほうがいいかな。


止まらない。


走れるのかな?
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