神風
「由那、走んないの?」
あたしは監督を見上げる。
「いいぞ。無理はするな。体壊されちゃ元も子もないからな。」
あたしは誘いに来た彰と走り出す。
ときどき後ろから声がとんでくる。
「よし、集合だ。」
召集がかかった。
まだ1本しか走ってないのに。
「今から30分交代で特別レッスンだ。1人ずつしっかり見てやる。その間ここは違う先生に見ててもらう。 真面目に練習しろよ。最初は村上だな。」
あたし?
なんか怖いな。
てこてこと監督と一緒に違うトラックへ移動した。