アジュール・ウィング


翼の声を聞きながらも
クラスの女子の目を気にして


教室の入口に走った


「なんで…泣きそうなんすか?」


しゅん、とする翼に
ドキっとしながら焦るあたし


「だ、大丈夫だよっ?で、どこ行くのっ?」


不満そうな顔をして「あぁ。」って
言う翼がちょっと怖い


「屋上、行きます」



やっぱりちょっと、ムスッ
ってしてて


またちょっと涙が浮かんできた




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