大切なもの…〜cherry tree〜
一度目と同じように、
ゆっくり目を開ける。
真奈の目の前にいる人…
それは…
優しく微笑むケントだった。
真奈はケントに抱き着いた。
離れないように、強く抱きしめた。
「どないしたん?」
真奈は、
泣きすぎて喋れない。
ケントは立ち上がり、
真奈を抱き上げた。
そして、
そのまま歩き出した。
真奈を抱いて家までの
距離を歩くのは、厳しい。
真奈はケントの腕から飛びおり、
ケントの片腕を両腕でしっかり抱いた。
離れないようにしっかりと。