大切なもの…〜cherry tree〜
優子は車からおり、
後部座席のドアを開けた。
「昔から嫌いやった。
いっつも真奈にばっかり男が寄って、
優子は毎回引き立て役。
あんた1人、幸せになれると思ったら大間違いや!!」
『そんなふうにしか思えんあんたは、心が小さい!!』
両手を左右に塞がれ、
膝をついて座る真奈の頬を優子は拳を握り殴った。
「あんたなんかボロボロになって消えてなくなればいい!!」
優子の合図で
男達が真奈を襲って来るのが怖い。
でも、
こんな優子に涙は見せたくない。