ライフ オア デスティニー
 彼女はリボンのついた小袋を彼の手から取り、中身を確かめるようにたたいて大切そうに受け取った。



「これで何もかも元通り! あたしってなんって優しいのかしらぁ。るんっ」 
 


 ゴルドンはいそいそ顔で、エヴの後に付いていく。行く道々で彼女が落としていったブーツやら、アームの付いた、指輪やらを拾い上げながら。

 控え室手前で論議を戦わせる戦士などもいたらしく、床は唾棄した跡、壁のくぼみにちょうど良く収まっていた灰皿は大量の吸い殻の中に沈んでいる。



「ゴルドンの野郎もよくやるよなあ」

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