才能に目覚めた少年
そして、現代…
 



世界は暗黒の時代から一千年が過ぎた。


人口は四十億人になる。



神が導いた力を人々は『才能』と呼び、人としての価値を象徴するものになる。



二十歳になるまでに才能を開花させる者は九割を超える。



力には様々なものがある。




能力は大きく分けて五種類に分類される。
・具現化系
・間接系
・空間系
・肉体強化系
・回復系
 




才能は一人一個までとされるが稀に複数持つ者がいる。


複数持つ者を多才能力者とされる。


現在確認されているだけでも八人いる。


彼らは才能を開花させるための研究対象とされている。





暗黒の時代が過ぎ、平穏な時代になったとされる現代にも問題がある。




人々を導いたのが『才能』であれば、人を惑わすのも『才能』である。




人としての価値を象徴するのが才能であるならば、才能が開花しないものはどうすればいいのだろうか。





若者は二十歳を過ぎると職を探す。



けれども、才能があるものとないものでは扱いが違う。



人としての扱い方が違う。



能力開発機関である学校では扱いは皆平等である。



才能を開花させることが目的であり、能力向上も視野に入れているためである。






学校を卒業して社会に足を踏み入れたとき、本当の世界を知るのだ。










才能のあるものだけが豊かに暮らす世界…楽園だと。
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