傷跡
『お前もルイとやってること一緒じゃねーか!』
『俺とルイを一緒にすんじゃねーよ!なぁ光輝、自分の女を泣かせて、我慢させて。苦しめることがお前の彼氏としての在り方なのか?俺ならそんなこと絶対しねえよ。自分の女幸せにしないで誰を幸せにすんだよ?客か?店か?ない頭絞って考えろよ!』
勇二くんが叫ぶようにそう言った瞬間…
光輝はまた勇二くんに殴りかかっていった。
鈍い音と、痛々しい声が響いていく。
『殴るんなら殴れよ。俺は手なんか出さない。お前なんか殴る価値もねーしな』
勇二くんはそう言うと、血の混じったツバをペッと吐き捨てていた。
『おい杏奈!お前なに考えてんだよ?ずっとこんなやつと仕事してたのか?お前らずっと俺に隠れて浮気してたんじゃねーだろーな!?』
光輝の怒りの矛先は、いきなりあたしへと変わり、急にあたしの腕を痛いぐらいにつかんできたかと思うと、怖い顔であたしを睨みつけてきた。