帰って来た HERO【完】
「・・・フロントに言ってみましょうか」
じっとしている子でもなさそうなのに、これだけ気配がないのも心配だ。
そうした方が良い、とまゆたんも言った。
パパさんはしょんぼりしていた。
「大事にして申し訳ありません・・・ダメだなぁ、やっぱり母親がいないと僕だけでは」
「あ、2人で来たんスか?」
こんな高級ホテルで子供と2人とは珍しい。
てっきり家族旅行なのだと思っていた。
パパさんは少し言いにくそうに笑って言った。
「そうなんです。去年妻が亡くなったので。ほとんどノゾムくんのことは任せきりだったんで、今更パパだと言ったって、完璧舐められてるんですよね・・・」
ヤベ、余計なこと聞いたよ俺。
「でも!こんな良いホテルに連れて来てあげて、良いパパじゃないですか♪」
俺のエラーはまゆたんのナイスカバーに救われた。