CHANCE 1 (前編) =YOUTH=
「あぁ、親父がメジャーで活動してた時の曲に、俺が詩を乗せて、メンバーと一緒に今風にアレンジしたんだ。」
『凄いなぁ。
今度は、結婚式何かで必ず歌われる曲って有るじゃん!?
そんな曲を作ってくれよ!
そして、いつか俺達の結婚式で歌って欲しいなぁ。』
「良いぜ。
最高の曲を作ってみせるよ。
ところで、カオル!
叔父さんのところにさぁ、レストランで置くようなテーブルと椅子のセットをさぁ‥‥‥20セットくらい安く購入出来ないかなぁ。
それかさ、叔父さんの知り合いの仕入れ業者で、そんなのを扱っている人がいたら紹介して欲しいんだ。」
『わかった。聞いてみとくね。』
「で、その店の名前はもう決まっているの?」
『まだ決まってないんだ。』
「親父が言ってたけど、店の名前は重要なんだって!
皆にすぐ憶えて貰えて、親しみやすく、意味の有る名前が、成功する秘訣なんだって良く口にしていたよ!」
『だよな!
何か難しいな!』
「SPOT LIGHTってどうかしら?
覚えやすいし、良く耳にする単語だし、そこで働く次世代の韓流スターの卵達が、いつか浴びるスポットライトを夢見て働くお店って感じでしょう!?」
『カオル!
それ頂き!
決まりだよ。
スポットライトかぁ。
良いネーミングだよ。
たまにヒット飛ばすよな、カオル!』
「たまにって!
せっかく考えてあげたのに…。」
『ジョークだよ!
ありがとな。
SPOT LIGHTで決まりだよ。』
それから、2日後
1月4日(月曜日)
俺とアボジ(親父)は、テジュンの待つ韓日物産に向かった。
叔父様も叔母様も出勤していると、先程テジュンからメールが入ってた。
とりあえず、叔父様には今日の朝10時にオフィスに行く事を告げている。
5分前に韓日物産へ到着した。
受付にはミリちゃんが居た。
社長さんと10時にアポを取っている旨を伝えると、了解しているらしく、直ぐに6階の社長室へと通された。
しばらくして、叔父様がやって来た。
テジュンの親父さんと俺のアボジ(親父)が、挨拶を交わし名刺を交換している。