偽り
四章
新羅が
「柾木の狙いは分かるか??」
東間がキョトンとした顔で
「支配って言ってたやん??」
仁がため息をついて、
「バカ!!違う。支配するための狙いだ。たぶん、危険因子の『天魔』を処理。」

イリアが少し落胆して
「またあの娘ですか。」
亮が
「ふん、あの程度で『天魔』をやれるわけないだろう。」
新羅が
「確かにな。悪魔だろうと意味がないからな。」

「結局、後手に回るのか。亮、あいつが覚醒したら頼む。」
亮がタバコをくわえながら、
「……ハイハイ。」

「東間、依頼主に報告しに行くぞ。」

「げっ!!なんで俺もだよ!!」

「お前を置いて逃げるため。」
と、東間を掴んでその場から消えた。





東間と仁は地面に跪いて頭を下げる。
「…以上、現状報告です。」

仁たちとは違い何段も高い場所の上でダラケた格好で携帯をいじりながら、仁たちにそのオットアイを向けながら、
「ふ~ん。」
仁は
「では、これで」
その場を後にしようとする。いきなり
「仁ちゃん。銀くんは元気??」

「……」

「東間君だっけ??君も面白い力を持っているね??」
東間が
「な!!何を??」

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