偽り
数日間は柾木は何も行動してこなかった。
香代がいきなり
「仁!!今日、組み手しない??」

仁は明らかに嫌な顔をして
「嫌だ~!!なんで俺が!!」

と偽りの明るい顔を向ける。
香代には悟らないようにネコ達が反応する。
東間が
「香代ちゃん~。俺とやろうよ。あわよくば、香代ちゃんと…ニヤニヤ。」

香代は笑顔で
「死ね。」
と東間をぶん殴る。そして、仁を見てくる。横で東間はピクピクしている。
仁が
「何故??僕ですか??あのパンチをくらえと??」

「うん。」

「僕に死ねと??」

「いや、組み手だからさ、死なないよ。たぶん。」

「そのたぶんで死ぬんだよ!!」
と東間を指差す。

「うるさい!!ただ今日はなんかあんたと戦いのよ!!いい!!修行よ。」
と仁の元から去って行く。
仁が小声で
「いつまで、そうしてんだ。バカ。」
東間の殴れた腹を見ると、
「マジでヤバいかな。」
紫色にまで変色していた。
「気が爆発しかけてるみたいだな。」
新羅が近付いて
「前の戦いに当てられたみたいだな。」
東間
「お願いします。ちょっと助けて、マジ死にそうなんですけど。」
イリアが
「仕方ない方ですね。主の邪魔です。」
と引きずって行く。
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