偽り
道真が何かを唱える。柾木の足下から光が灯る。そして、柾木の影が動き始める。
「さすが、神と崇められるほどの存在。一瞬で、もう一人の私を作り出しましたか。」
柾木は右手に気を纏って、その影に攻撃する。
影はかわしきれず、右腕を傷つける。
柾木はハッと自分の腕を見る。そこには影と同じように、否まったく同じ箇所に同じだけの傷がある。
道真が
「狐の一族が愚かな。」
いきなり
「ハハハ!!」
柾木は顔を隠すように右手をかざして笑い始めた。
「ハハハ、本当に見事ですね。」
一度、息を吸って
「あなたは言いましたよね。なぜ、この世界を欲しているか。」
と柾木は鋭い眼光を向ける。
道真が
「……。」
ゆっくりと刀を構える。
(なんだ??このイヤな感じ??)

「まず、この影は邪魔ですね。」
と言うと、影が消えた。柾木の足下には影がなくなっていた。
「ただの興味ですよ。」

「興味??」

「私という存在にね。」
道真はジッと見つめて
「汝は弱い。興醒めだ。刀を貸してやる。さらばだ。」
と目の前から消える。
「あらゆる術を無力化する『無獲刀』。これでやっと……。」

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