手紙〜高校受験〜
また飛駆のことを考えていたある日の放課後…。


「おい!!三崎!!!」

あたしのことを名字で呼ぶ男子はいっぱいいるけど、この威勢が良い声は聞いただけで誰だかすぐにわかる。


やっぱり…。
振り返ると「竹谷 心一」(タケヤ シンイチ)同じクラスのお調子者のヤツだ。又は飛駆の親友とも呼べる。通称「シン」。


「何よ。」


飛駆のことしか頭にないあたしは冷たい感じでシンに返事をした。


「お前さぁ…」



おかしいと思った。いつものシンなら軽くツッコミでもいれてくるはずなのに。


シンは真剣な顔をした。

そして、彫りの深い顔立ちであたしを見つめた。


まつげ…長い…。



あたしはドキンとしてシンの言葉を待った。







< 17 / 50 >

この作品をシェア

pagetop