ヤンデレな人たち
３話　ヤンデレの音楽隊
　　　第三話　ヤンデレの音楽隊



　家の外ではけたたましい音がなっている。事実それが音のなのかももう分からない。
外に一歩出れば待っているのは、地獄という名の音楽隊が待ちうけている。少年はそれをただ家の中で、布団の中に閉じこもってただ時が過ぎるのを待つだけだ。



「○○くんちに行こう！行こう！あそこが少年たちの最後の目的地！」



　楽しそうに歌っているが、当の本人はいつ家のドアが蹴破られないか不安である。



　一応備え付けのカギとドアチェーンのほかに中から金具を差しこんで南京錠で三か所ロックしてある。防犯対策なら万全であった。はずだった。



　そのドアが突如として蹴破られた。あれだけ頑丈な用意をしたのに。



「何が起きたんだ？」



　すぐに少年は玄関の方を見る。そこには楽器を持っている六人の女の中に、一人だけチェーンソーを持った女が一人いた。



「ようやく見つけた。○○君。ずっと開けてくれるのを待ってたんだよ。でもあなたはずっと開けてくれなかったね……」



「そうだよ。せっかく私たちの素晴らしい音楽を聞かせてあげようと思ったんだよ。でもせっかくだし聞かせてあげるね。――『愛のレクイエム！』」



　そう言って少女たちはおもむろに楽器を構え始める。そして、



「どーん！」
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