ヤンデレな人たち
4話 眠れる森のヤンデレ
   第四話 眠れる森のヤンデレ


 あるところの王子は、眠ってしまって起きないという姫を救うべく姫の下に向かった。



 姫は魔女たちの妨害をこれ以上受けないようにと、手下たちが作ったいばらの道を王は取っていく。長い長い道のりで今まで数十の貴族たちが挑戦していったが、いばらのせいで生傷が絶えないこともあってか、延々と続く道に嫌気がさして引き返す者が多く、この王子はそのような苦難に負けずついに彼は姫の眠っている祭壇にたどり着いた。



 そこにいた姫は眠った顔も美しい女性がいた。亜麻色の長い髪を持った女性は、長い間眠っていてもその毛並みの良さは風化することは無かった。



 そして言われたとおりに王子は姫にキスをした。眠ったわが子にするような優しいキスをすると、姫はゆっくり目を覚ました。



「私は……?」



「お目覚めですか姫?私はあなたを長き目覚めから覚ますためにここまでやってきました。名前は……」
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