教育実習日誌〜先生と生徒の間〜

否定はできない。


体を重ねるっていうのは、本来、赤ちゃんが欲しくてする行為。


それを毎晩繰り返していた私達。


先輩の言葉を信じて『避妊してるから大丈夫』だと思っていたけれど、それは間違った方法だったと、妊娠してから気づいた。


……携帯サイトで色々調べるうちに。



無知な自分のせいで、こうしてみんなに迷惑をかけた。


お父さんの言うことに反論できないまま、ただ泣くだけの私。


お父さんは容赦なかった。


「このまま流産するなら好都合。

それが無理でも、早めに……」



聞きたくなくて、耳を塞いだ。


絶対に嫌!


赤ちゃんと先輩と私、三人で幸せになるって決めたんだから!!


私達の大事な赤ちゃんを取り上げないで!


耳を塞いで、目を瞑っても、お父さんから逃れられないって解っているけれど。


高校生の私には、出来ないことが多すぎるのも知っている。


だからこそ、逃げてしまいたくなった。


小さな赤ちゃん。


こんなママでごめんね……。


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