教育実習日誌〜先生と生徒の間〜
「……後悔、しまくると思う。
ねえお姉ちゃん、私はどうしたらいい?
私ができることって、何?」
『う~ん……』
お姉ちゃんも考え込む。
「まず、妊娠の可能性を聞き出すでしょう?
それから、心当たりがあれば、検査しなくちゃいけないよね?」
『妊娠検査薬なら、うちに残っているのがあるから、それを分けてあげるわ。
菫もその子も、薬局へ買いに行きにくいでしょう?』
確かに。どこで誰が見ているかもわからないもの。
「ありがと、お姉ちゃん!
ただ、問題はどうやって検査してもらえるように話を持っていくか、なんだけど」
『そうなんだよね~。
菫だって、実習期間中はそのことだけにかまっていられないだろうし。
もう、二人きりになった時にストレートに言っちゃうしかないと思うよ。
それで、結果が陽性だった場合は、先生に報告してあとはお任せしなさい』
「そうだね。それしかないよね。
後悔しないように頑張るよ!」