教育実習日誌〜先生と生徒の間〜

「先生、私……」


「大丈夫だ。

2週間、実習生として楽しむといい。

それが終わったら、また、俺の彼女だから」


ぎゅっとハグされた。


あったかくて、安心できて好き。


「うん。

指導教諭が終わったら、先生も私の彼に戻ってね」



耳元で、ちょっと低めの大好きな声が囁く。


「今はまだ、恋人同士だから、本当はすごく『仲良く』なりたい」


……赤面。


やっぱり、先生は期待していた。


「だけど、今夜の菫が頭に浮かんだら、指導教諭として接することができなくなりそうだ」


……そんなの頭に浮かべちゃ嫌!


と言おうとしたら。


「今はこれで、我慢する」


2ヶ月ぶりのキスは、優しくて、穏やか。


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