ピュリファイ:お金がない!
「このお金、おとうさんの、へそくりだと思う。」


あたしは、シラをきることにした。


ユリさんは、ふっと笑ったけど、エージは、真剣だった。


「これ、どうするんだよ?」


あたしは、間髪いれず、答えた。

「あたしたちが、もらっていい、てことだと思うけど。」


「あたし『たち』?
 
 てことは、あたしと、エージも、もらっていいの?」

ゆりさんが、あたしにきいた。

「当たり前。

 あたし一人じゃ、掘り出せなかったし。」

あたしたちは、片手に一個ずつ、ひとり二個ずつ、合計6個のビンを抱えて、おばさんちに戻った。
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