かくれんぼ
再会
アスファルトの照り返しが眩しくて目を細める。
夏休みだってのに、補講のせいでこのくそ暑い中、学校に行かなくてはいけない。
いまどきインターネットが使えるんだからそれでやればいい。
学校にも行かなくていいし。


そんなことにいらだつなんてわたしもまだまだおこちゃまだなと実感する、高校生活最後の夏。
やれ部活の引退だ、やれ大学受験だと何かと忙しい夏。
わたしには関係ないけど。
高校は親が行けと言ったから。補講も高校を卒業するため。
卒業後のことは特に決めていない。
家は(嫌味になるのか)お金はそこそこある。大した消費もない女一人を養うくらい出来るだろう。両親は甘いし、とことん。愛想をつかされたらバイトでもすればいい。とにかく生きていく意思さえあれば人生意外と生きられるもんだと思う。自分の人生を諦めたら、そこでジ・エンド。そんなもんだ、多分。

生意気だって?
まだ若いんだから希望を持てって?
そんなこと言えるのはわずかでも道が見えているからだ。
先の見えない灰色の毎日をただ目的もなくさまよい歩くのは苦痛以外の何者でもない。
もういっそ歩くのを諦めてしまおうかとも思う。
でもそれはまだ先のこと。
わたしには約束があるから。

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