かくれんぼ
変化
その日はなかなか寝付けなくて蒼にメールしようかと思ったけど、明日からのお楽しみにとっておいた。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうというのは蒼と離れて嫌というほど思い知ったから、できるだけ少しずつ消化していくんだ。

ふと窓の外を除くと隣の家が見えて中では幼稚園くらいの男の子と女の子が遊んでいた。
わたしと蒼もあれぐらいからずっと一緒に育ってきたんだよなぁと思い出すと彼らを見つめる目が自然と優しくなる。

蒼が遠くへ行ってしまってから一年くらいして隣には別の家族が引っ越してきたんだったということをこのときようやく思い出していた。
だから蒼は今日の帰り道反対方向に帰ったんだ、と思ったら妙に落ち着いた。
だってわたしたちはずっと同じ道を二人で歩いていたから蒼だけ急に別の方向に行っちゃうことなんてなかったから。

明日また会えるかな。補講もないし、どこか行きたいな。やっぱり待ち合わせのメールしようかな。色んな考えが渦巻いたけれどなんとなく蒼は明日わたしを迎えに来てくれる気がしてその日は眠りに落ちた。

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