愛情狂現








飛び散る血潮に塗れて、手にした金槌を愛する彼の顔へ振り下ろす。






「あはははははははっ、涼くんもみんなと一緒だね。



私のだぁい好きな真っ赤なトマト」






あいしてます。




嘘なんかじゃない。




誰よりも、何よりも、




涼くん。キミをあいしてる。






「あいしてるあいしてるあいしてるあいしてる。




ねぇ、涼くんも言って?私のことあいしてるでしょう?」





真っ暗な宇宙のような空間に響き渡る、私の壊れた笑い声。






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