また君に…
「…転校生の平野美優。……こいつには手を出すなよ」
悠は私の長い髪に優しく触れた。
悠の言葉に、みんなは口をあんぐり開ける。
「ゆ、悠が…おおお女を…」
「……超美人じゃね?」
「レベル……超高ぇ」
「それも………化粧してねぇだろ」
男達は私を舐める様に見てくる。
…こういう雰囲気、に、苦手なんですけど
私は少しずつ後ずさりをする。
それに気づいた悠が、私の前に立って私を隠してくれた。
「なにも、しないよね?」
ゆ、悠…。
悠の周りが黒く見えるよ。
男達は青ざめて、頷いてる。
「良かった。同じクラスの人は殺したくなかったから♪」
こ、怖っ!!!!
ええ、笑顔だけど…く、黒い…。
男達もビビってる。
ガラッ
「日陰! 先輩が呼んでる」
「…ごめん、少し待ってて。……お前ら、分かってるよな?」
悠は呆れた顔をして、教室を出て行った。
ってか私……。
化粧派手の女達から思いっきり睨まれてる。
なんか、パンダの集団みたい…。
「アンタ、何しに来たの?」
「…え?」
女達のリーダーっぽい人が私に近づいてきた。