いとこ彼氏



『大丈夫か?』

心配そうに私を覗き込む亮ちゃん。




『だっ…だい…じょぶ…』


でも…口っ…口が…


『やたら遅いと思ったら案の定変なのに絡まれてやがる。』


『あ…りがと…』


『別に。』



別にって…素っ気な…



『家…帰るか。』



そう言って私の手を握る亮ちゃん。


『えっ…』



『迷子になりそうだから。』



『あ…ぅん…』




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