迎えに来た王子様!?
「ヨーゼは祖国に帰ったら
王子になって、
国の跡取りになるんでしょ?」


「誰から聞いた?」


「噂だよ。」


私は涙が溢れ出した。


「だから、
ヨーゼはきちんとした
女性を妃に選ぶんだから、
私と一緒に暮らしたら
いけないよ。」


私はヨーゼから
離れて帰ろうとした時。


「シンイチって誰?」


「何故その名前を?」


「君が前に泊まりに
来た時だった。


寝言でその名前が出て、
君が心から愛する人だと、
分かってしまった。


けど、
僕がずっと君しか、
心を動かされなかった。」


ヨーゼの真剣な眼差しに、
私の心は揺らぐ。
< 96 / 271 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop