よ つ の は

「仕方ない…　どっかで時間潰すか」

辺りを見渡しても 当然のように知っている顔ぶれは無く、俺は 二軒隣にある漫画喫茶に行く事にした。


「いらっしゃいませー。ご希望のコースをお選び下さい」

―… まだ５時間位あるし、とりあえず６時間コースでいいか…。

「ありがとうございまーす。では、お部屋がこちら奥の突き当たり左側、１０１５室になりますねー」

受付けを済ませ、一応はファッション雑誌なんかを数冊手に取り、１０１５室に入る。
パラパラとページをめくってみるものの、ボンヤリとしか目に映らない。
完全に 気持ちが上の空だった…。

― 個室に入り、少し落ち着いたのか…
突然、この上ない程の睡魔が押し寄せてきた。

「―… うっ、ダメだ…。耐えられねぇ…」

―…




―… それから一体 どの位の時間が過ぎていったのか…。
夢と現実とが かすかに重なる瞬間に、テーブルの上で けたたましく震えている携帯の振動を感じた。

「―…うおっ！！」

慌てて手にした俺の携帯には、今日の参加者 ほぼ全員からの 無数のメールと着信履歴が表示されていた。

―… やっべぇ寝過ごした！
いま何時だ？！


―「 うわっ、１９：５４！！」