Love Slave
「きゃー、大和様よ!」


「航一朗様も要様もいる」


「おまけにペットさんも・・・・・」


ペットと聞いてがっくりとする。


「仔猫ちゃんの皆さん!生徒会クインテットによる演奏会を思う存分楽しんじゃってくださいね♪」


副会長はノリノリである。
アル君と目が合う。


「・・・・行きますよ」


合図を送る。
会長はヴァイオリンを弾く。かなり上手い。英才教育受けてたな。
副会長はサンバのようにカスタネットを鳴らす。
椚先輩はとりあえず合わせてるって感じ。


私はリズムを崩さぬよう、三人のメロディに合わせてマラカスを鳴らす。


「みんな、手拍子!手拍子!」


会場のみんなも乗ってくれて、積極的に参加してくれた。


アル君と接触する。
少しだけ、フルートから唇を離す。


「・・・・貴方のために作った曲です」


一瞬の隙だった。
ボッと赤くなる。


(きゃー、いや何か・・・・)


「何赤くなってんだよ。猿か、お前」


即座に会長がからかってきた。


「赤くなってなんか・・・・」


「アルに守られて照れてんのか」


「!!!」


何でこの男がこんなこと・・・・・。


「この発信器、盗聴器付きなんだよねん♪」


「この犯罪者あああああああああ!!」


私の大声のせいで、激しくブーイングされてしまった。
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