君を抱きしめるから~光、たずさえて~
「あ、お母さん? 悪いけどまた迎えに来て。なんだか寝ていられない、隣は猥談してるし」
不機嫌そうにピ、とボタンを押す音がして、通信を終えたらしい。
わ、猥談……そうだね。
ボク達、子供のくせにいけないよね。
「ごめんなさーい」
と、カーテン越しに謝ると、
「小学生かよ、謝んな。通報してやっから」
女の子とは思えぬ強い調子で罵倒された。
しかたない。
うん、仕方がないんだよね。
「のりお、そっちちょっと詰めて」