~天は赦さる~<~天へ送る風~完結編>
アレキサンドラがクリスチーネを説得して黙らせた。
「そうしてもとのしがらみに着かせようというのか。俺はたくさんだ。肉をまとうのも、何かに利用されるのも」
「何かをまとうのが、そんなに嫌なら、魂ごと来い! マグヌスに宿ってやれば良いではないか」
「あいやー、すまんがのう。マグヌムは肉体を放棄してはおらぬよ。特別措置だったのでな。今もこんなにしっぽが元気だ」
「それは彼がオーブを持ち出されて喜んでいると言うことか?」
「そうとも限らんよ」
「現世とのしがらみを断ちたくてイライラしているのだ」