~天は赦さる~<~天へ送る風~完結編>
「そりゃあ、君では地獄の主に気に入られかねないが、クリス、チー、ねの方が多少、目が大きい」
「やはり、わたくしは小さ神に劣ると仰るのですね」
「で! でも、愛してるのは君一人だ!」
「どうだか、わかりませんね」
「指輪をやったろう。誓いを込めて。手紙、読んでないのか!」
「手紙? そういえば生まれて初めて王家の紋の入った封蝋を拝見しましたっけ。あれ。包装を破いた時点で粉々に」
「いいさ、君ならしょうがない」
「それは、わたくしががさつで頑固者で無神経だから、と、そう仰るのですか」