勿忘草
「やっぱり誰もいない…」
一人暮らしなのかな?
それにしては大きな部屋だし、家具も高そうだ。
辺りを見回しながら、キッチンへ向かう。
キッチンはとても綺麗で、全然使われていないようだった。
料理しないのかな?
きゅっ、とレバーを上げて水を出す。
私は洗剤で綺麗に土鍋を洗った。
周りに飛び散った水滴をしっかり拭き取り、寝室に戻る。
先程より低くなった太陽の光が、赤く部屋を照らしていた。
総護君…
早く帰ってこないかな。
大きなベットに入り、ふとそんな事を考える。
一人は寂しいし、
なにより人の家に、私一人でいる事が落ち着かなかった。
やはり随分寝たのもあるのか、なかなか寝付けず布団の中で何度も寝返りをうっていた。