勿忘草


「やっぱり誰もいない…」



一人暮らしなのかな?


それにしては大きな部屋だし、家具も高そうだ。


辺りを見回しながら、キッチンへ向かう。




キッチンはとても綺麗で、全然使われていないようだった。


料理しないのかな?



きゅっ、とレバーを上げて水を出す。


私は洗剤で綺麗に土鍋を洗った。


周りに飛び散った水滴をしっかり拭き取り、寝室に戻る。



先程より低くなった太陽の光が、赤く部屋を照らしていた。





総護君…


早く帰ってこないかな。



大きなベットに入り、ふとそんな事を考える。


一人は寂しいし、

なにより人の家に、私一人でいる事が落ち着かなかった。





やはり随分寝たのもあるのか、なかなか寝付けず布団の中で何度も寝返りをうっていた。






< 61 / 136 >

この作品をシェア

pagetop