愛してよ欲しいよ、本当は
私は席を立ち、バックを持とうとした時




「・・・何言ってんの?」


静かな部屋に冷たくて低い将君の声が響いた。


「え・・・?」


訳が分からずその場に立ち竦んでると、将君が目の前まで来た。



こんな近い距離、初めてだ・・・




「迷惑って何?大好き゛だった゛って何?
 


 ・・・別れないから・・・」


そして私は将君に抱きしめられた。

初めて抱きしめられた彼は温かくて思ってたより細くて私を抱きしめる腕は少し震えていた。


それを実感すると涙が次々と出てきた。


「っう・・・うぅ、
私・・・隣にいていいのかな・・・?」



「いて・・・?
今までごめんな・・・。
 俺も梓に告白されたときスゲェ嬉しかったし


 こんなに好きんなんの初めてでさ、
 どぉしていいかわかんなかった・・・。
 でも、ずっと傷付けてたんだよな。
  ごめんな・・・。


 俺梓の事好きだから・・・」



将君の抱きしめる手が強まった。



私の涙はとうとう止まらなくなった。


「・・・本当は隣にいって座りたかった。」

「うん。」

「手・・・繋ぎたかった。」

「うん。」

「もっと一緒に居たいって言いたかった。」

「うん。」

「・・・大好き・・・。」

「うん・・・。」











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