月の兎 ~ 十五夜の恋



いえね……



つまり

その晩

あたしは目覚めることなく

すっかり安らかな眠りについてしまったのです


見かねた千尋さんが

親切にも

あたしを彼のベッドへ寝かしてくれて

そのまま一緒に

眠りこんでしまった

というわけだったのです



お月さまに

誓って

断じて

それ以上でも以下でもありませんでした



その夜はね


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