超イケメン☆ホストクラブ
恐る恐る電話をかけると、四、五回のコールの後、どこかにつながった。

「も、もしもし…?」

「はい、超イケメン☆ホストクラブです」

電話に出た声は、あの銀河のものとは違うようだった。

「あの…そちらのお店のカードキーというのを、渡されたんですが…」

何から聞いてみるべきか迷って、まずはもらったカードキーのことを訊ねてみた。

「そうですか。では、お客様は、当店のホストに選ばれた方になります。どうぞ、お店の方へいらしてくださいませ」

相手は至極丁寧な口調だったが、私はまだ本当なんだろうかと勘ぐっていた。

「お店へ行きたいのですが、場所がわからなくて。お店は、どこにあるんですか?」

もしお店自体が実在しなければ、適当な住所を言ってごまかそうとするか、あるいは言うのを渋るだろうと考えたが、相手の応対は私の思惑から大きくはずれていた。
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