超イケメン☆ホストクラブ

「……海好き？」

「唐突に、何？」

クルマを走らせていた銀河が、ふいにそう聞いてきた。

「海に行こうかと思ってさ。目的もなくドライブしてんのも、ちょっと飽きてきただろ？」

「ああ…うん。嫌いじゃないけど…海」

「じゃあ、決まりなっ！」

と、銀河がアクセルを踏み込んだ。

海が近づくと、風に吹かれて、潮の香りが運ばれてきた。

運転席側に広がる海に視線を移すと、嫌でも銀河の顔が目に入った。

真剣にハンドルを握る横顔に、瞬間かっこよさを感じて、目を離せなくなり、

「…海、着いたね」

と、私はどうでもいいことを口にして、自分の気もちをそらした。

「ああ…じゃあ、少し降りてみるか？」

――クルマを止めて砂浜に出た。