無気力少年少女


「2名様でしょうか~」と声をかけてきた女の店員さんに、「はい」と久が答えると店員さんの目がこれでもかとばかりに開かれて、次に満面の作り笑顔を浮かべた。
気持ちわる……。

「オムライスとハンバーグで」とだけ言ってこじんまりした喫茶店の奥にある席に足を進めた。


「あとでケーキも食べていい?」

「…よく食うな」

ふん、奢りだからね。とは言わないでおこう。


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