エージェント
「サクラさんの彼女って噂あるんだけど!」
「はぁ!?意味わかんない!」
「あんなのが彼女とかあり得ないから!」
「どこも可愛くないじゃん!」
「だよね、あいつ調子に乗ってるんでしょ」
「ちょっとクギさしといたほうがよくない?」
………煩い。
女子の狂気的な嫉妬には流石にたまらなくイラつく。
誰があんな奴の彼女だ。
迷惑極まりない。
たしかに本城朔羅は端正な顔立ちで、ジッとしていればアイドルやモデルと間違われてもおかしくない。
彼女達が彼を好きになる気持ちは、少なからず理解できる。
セーヤからの情報によると、校内外関わらず、ファンクラブもあるとかで、その人気はこの学校に収まっていない。
東の街で、女子に手を出すことは、流石に一番できないことなので、頭を抱える。