リンゴ飴より甘い恋

出会い

「ゴメン…!
私やっぱりりんご飴買ってくる!」

「り、林瑚(リンゴ)!?
林瑚―……!って
もう…しょうがないか。
この人数じゃあ
会えないだろうし
メールいれとこ…。」


「これこれ♪
やっぱりお祭りは
りんご飴食べないと始まらないよ―♪
ねぇ―、宇美(ウミ)♪

あ……れ………?」

携帯、携帯!


発信:宇美

プルル…プルル………

で、ない……。

まぁ…この五月蝿い人混みの中、
携帯の音なんか聞こえないか……。

宇美…怒ってるかな?

……そうだ、ここだと
人混みですごいから
たしか…近くに土手があったよね……。

あそこに行こう。



ヒュー……バァン!

ヒュー………バァン!

後ろから、花火の上がる音が聞こえて
振り返った。


「……花火、もう
始まっちゃった。」

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