17
相談



救世主は、Sだった。



というか、つかみどころのない人だった。




追えば逃げるし、逃げれば追う。




涼くんとの恋とはまた違う苦しみがあった。





「映画観たいのあるから付き合って」


誘ってくれたことが嬉しくて、おしゃれして会社へ向かう。



「今日、キャンセル~」


夕方にメールが来る。




会社の先輩は、反対した。



「あの人、絶対やめとき。自己中やん」



私だってわかってた。


振り回されていた。





でも、救世主だった。



涼くんを忘れさせてくれた人だった。





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