僕らと一番星
「キャー!!!」


「うぉーっ!!!」


クラス中の歓声は全て俺たち3人に向けられた。


毎年この日はクラス中が「かっこいい」だの「かわいい」だので大パニックになる。


「またかよ…」


「拓馬、抑えろ。」


「耳が変になりそう~…」


「あの作戦…また決行だな。」


俺らの作戦、それは―…


「えー、仲良くしたいよ…」


「はぁ…しょうがねぇだろ。」


拓馬はそう言って、自分の席に着いた。


優里はまだ膨れ顔だったけど渋々座席表を見に行った。


「純哉、隣だよ。」


「あ、まじ?」


教室では極力他人のフリ。


それが俺たちの決めた“混乱を避ける”ための作戦。


3人分のパニックより1人分のほうがまだ楽だし。
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