愛しい人へ


「安部、平気かー?」




あれ?返事がない・・・



ハッと後ろを振り向くと安部が俺より少し後ろを

辛そうに歩いていた。


周りの人たちに何度もぶつけられて

オロオロとしてる



俺は安部のところまで人ごみをかきわけて戻った。




「やっぱ安部も女だよな(笑)ほれっ」



俺は左手を差し出した。



「へ?」



「手つながないと、はぐれる」



「あ・・・うん」



安部は俺の手を握った。






小さな手。

安部といるとついついタケや雅人といるときと

同じ気持ちになるから忘れてたけど


安部も女の子なんだよなぁー



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