君の影をみてる〜幼なじみの恋〜
第三章 旅立ち

卒業

2月の後半にもなると、
クラスのほとんどの進路が決まって、

穏やかさを取り戻すどころか、
卒業に向け忙しくなっていた。


私は、第一希望だった、県内の女子校に、みごと合格することができた。


恭一は、早い段階で推薦を蹴り、
試験で、その高校にパスをして、

すでに、気が向いた時、陸上部で体づくりをしていた。

そんな時、
中途半端でバスケ部を引退した私は、
後輩の、邪魔にならない程度に練習に顔を出して、

時には、先輩なのにこき使われながら、恭一と時間を合わせていた。


残り少ない中学生活、
無理にでも、一緒に居る時間をつくっていた。


「お疲れ!」

「またバスケやってたの?」

「だって、楽しいんだもん!」

「…高校でもやんの?」

「わかんない。」

「筋肉ムッキムキーの色気無しになっちまうもんな。」

「…やらしい〜。」

「男は皆やらしいだろ。」

「…。」

「ヒクなよ!変態じゃねーぞ。一般論だよ。」

「ちょっと、意外だったから…矢部君ならともかく。」

「あはは、あいつ、そんなことおまえに話すの?」

「この前、鈴ちゃんヒイてたよ。」

「かわいそ〜、鈴木のことオキニなのに。」

「そーなの?」
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